膝の痛み解消!失敗しないサポーター選び方【タイプ別おすすめ10選】

膝の痛みにお悩みですか?つらい痛みを我慢しながらの生活は、本当に苦しいものです。このページでは、膝の痛みの原因別に適切なサポーターの選び方をご紹介いたします。膝サポーターは種類が多く、どれを選べばいいのか迷ってしまいますよね。この記事を読めば、ご自身の痛みに合ったサポーターの特徴や選び方のポイントが分かり、痛みを軽減するための第一歩を踏み出せます。適切なサポーター選びで、快適な毎日を取り戻しましょう。

1. 膝の痛みの原因

膝の痛みは、様々な原因で引き起こされます。年齢を重ねるごとに増加する変形性膝関節症をはじめ、スポーツによる怪我、日常生活での負担など、痛みの原因を特定することは、適切なサポーター選びにも繋がります。ここでは、膝の痛みの主な原因について解説します。

1.1 変形性膝関節症

変形性膝関節症は、加齢や肥満、遺伝などが原因で、膝関節の軟骨がすり減り、骨と骨が直接こすれ合うことで炎症や痛みを引き起こす病気です。初期症状は、立ち上がりや歩き始めに痛みを感じることが多く、進行すると、安静時にも痛みを感じたり、膝が変形したりすることがあります。正座や階段の上り下りなど、膝に負担がかかる動作で痛みが増強するのも特徴です。

1.2 半月板損傷

半月板は、大腿骨と脛骨の間にあるC型をした軟骨で、膝関節にかかる衝撃を吸収するクッションの役割を果たしています。スポーツや急激な動作、加齢などが原因で、この半月板が損傷することがあります。損傷の程度によって症状は異なりますが、膝の痛み、腫れ、引っかかり感、クリック音、膝が曲がりにくいなどの症状が現れます。

1.3 靭帯損傷

膝関節には、前十字靭帯、後十字靭帯、内側側副靭帯、外側側副靭帯の4つの主要な靭帯があり、膝関節の安定性を保つ役割を果たしています。スポーツや転倒など、膝に強い力が加わることで、これらの靭帯が損傷することがあります。損傷した靭帯の種類や程度によって症状は異なりますが、痛み、腫れ、不安定感などがみられます。損傷直後は、膝に力が入らず、歩行が困難になることもあります。

1.4 鵞足炎

鵞足とは、膝の内側にある縫工筋、薄筋、半腱様筋という3つの筋肉が付着する部分のことで、この部分に炎症が起こることを鵞足炎といいます。ランニングやジャンプなど、膝を繰り返し曲げ伸ばしする動作によって、鵞足部に負担がかかり、炎症を起こすことがあります。膝の内側に痛みを感じ、特に階段の下りや、膝を曲げた状態での運動で痛みが増強します。

1.5 ランナー膝

ランナー膝は、ランニングなどによって膝の外側に痛みが出る症状の総称です。腸脛靭帯炎や外側半月板損傷などが原因として考えられます。ランニング中に膝の外側に痛みを感じ、特に下り坂や長距離走で痛みが増強する傾向があります。安静にしていると痛みは軽減しますが、運動を再開すると再び痛みが出現することがあります。

1.6 オスグッド・シュラッター病

オスグッド・シュラッター病は、成長期の子供に多く見られる膝の病気で、膝のお皿の下にある脛骨粗面という部分に炎症や痛み、腫れが生じます。ジャンプやダッシュなど、膝に負担がかかるスポーツを繰り返し行うことで発症しやすく、膝のお皿の下に痛みや腫れが現れます。成長痛の一種と考えられており、成長が止まるにつれて症状は軽減していきます。

症状考えられる原因
立ち上がり、歩き始めの痛み、安静時の痛み、膝の変形変形性膝関節症
膝の痛み、腫れ、引っかかり感、クリック音、膝の曲げづらさ半月板損傷
痛み、腫れ、不安定感、歩行困難靭帯損傷
膝の内側の痛み、階段の下り、膝を曲げた状態での運動で痛みが増強鵞足炎
ランニング中の膝の外側の痛み、下り坂や長距離走で痛みが増強ランナー膝
膝のお皿の下の痛みや腫れオスグッド・シュラッター病

2. 膝サポーターの種類

膝サポーターは様々な種類があり、それぞれ特徴が異なります。ご自身の症状や目的に合ったサポーターを選ぶことが大切です。主な種類は以下の通りです。

2.1 オープンタイプ

オープンタイプは、膝のお皿部分を覆わず、膝の裏側が開いている形状のサポーターです。通気性が良く、長時間着用していても蒸れにくいのが特徴です。比較的軽度の痛みや、予防目的で使用されることが多いです。

2.2 クローズドタイプ

クローズドタイプは、膝全体を包み込む形状のサポーターです。オープンタイプよりも固定力が高く、膝関節をしっかりとサポートします。中度から重度の痛み、またはスポーツ時など、より強いサポートが必要な場合に適しています。

2.3 ストラップタイプ

ストラップタイプは、膝のお皿の下にストラップを巻き付けるタイプのサポーターです。膝蓋腱をサポートし、膝のお皿の動きを安定させる効果があります。ジャンプやランニングなど、膝への負担が大きいスポーツをする際に有効です。テーピングのように、固定する位置や強さを調整できるのもメリットです。単独で使用することも、他のサポーターと併用することも可能です。

2.4 スリーブタイプ

スリーブタイプは、膝全体を覆うように装着する、筒状のサポーターです。保温性に優れ、関節を温めて動きをスムーズにする効果が期待できます。比較的圧迫力は弱いため、軽度の痛みや、運動前のウォーミングアップ、運動後のクールダウンなどに使用されることが多いです。また、他のサポーターの下に着用して、ズレを防いだり、保温性を高めたりすることもできます。

2.5 テーピングタイプ

テーピングタイプは、粘着性のあるテープを膝に直接巻き付けて固定するサポーターです。固定力やサポートの範囲を自由に調整できるのが特徴です。スポーツ選手がよく使用しており、怪我の予防やパフォーマンス向上に役立ちます。ただし、巻き方にコツが必要なため、慣れるまで練習が必要です。また、皮膚が弱い方はかぶれなどに注意が必要です。

種類特徴メリットデメリットこんな人におすすめ
オープンタイプ膝裏が開いている通気性が良い、蒸れにくい固定力は低い軽度の痛み、予防目的
クローズドタイプ膝全体を包み込む固定力が高い通気性が低い場合がある中度~重度の痛み、スポーツ時
ストラップタイプ膝蓋腱をサポート固定力の調整が可能巻き方にコツが必要ジャンプやランニングなど、膝への負担が大きいスポーツをする人
スリーブタイプ筒状で膝全体を覆う保温性に優れる固定力は低い軽度の痛み、ウォーミングアップ、クールダウン
テーピングタイプテープで固定固定力・サポート範囲を調整可能巻き方にコツが必要、皮膚トラブルの可能性スポーツ選手、怪我の予防、パフォーマンス向上

3. 膝サポーターの選び方

膝サポーターを選ぶ際に重要なポイントを解説します。自分にぴったりのサポーターを見つけるために、以下の点を考慮しましょう。

3.1 膝の痛みの種類に合ったサポーターを選ぶ

膝の痛みの原因は様々です。スポーツによるもの、加齢によるもの、日常生活での動作によるものなど、原因によって適切なサポーターの種類も異なります。痛みの原因を特定し、それに合ったサポーターを選びましょう。

3.2 固定力

サポーターの固定力は、軽度から強固なものまで様々です。痛みの程度や用途に合わせて適切な固定力を持つサポーターを選びましょう。軽い痛みには、動きを制限しすぎない程度の固定力のサポーターが適しています。一方、強い痛みや不安定感を軽減したい場合は、高い固定力のサポーターを選びましょう。激しい運動をする場合は、関節をしっかりサポートしてくれる高固定力のサポーターがおすすめです。

3.3 通気性

長時間サポーターを着用する場合、通気性は重要な要素です。通気性の良い素材を選ぶことで、蒸れや不快感を軽減し、快適に着用できます。特に夏場や運動時には、通気性を重視しましょう。

3.4 サイズ

サポーターのサイズが合っていないと、十分な効果が得られないばかりか、痛みを悪化させる可能性もあります。自分の膝のサイズに合ったサポーターを選びましょう。多くのサポーターは、パッケージにサイズ表が記載されています。購入前に必ず確認し、自分の膝周りを計測しましょう。

3.5 素材

サポーターの素材は、様々な種類があります。ネオプレン素材は保温性が高く、伸縮性にも優れているため、フィット感が高く、動きを妨げにくいのが特徴です。ナイロン素材は耐久性が高く、通気性も良いため、夏場でも快適に着用できます。メッシュ素材は通気性に優れ、軽量であるため、長時間の着用でも快適です。それぞれの素材の特徴を理解し、自分のニーズに合った素材を選びましょう。

素材特徴メリットデメリット
ネオプレン保温性、伸縮性が高いフィット感が高く、動きを妨げにくい通気性がやや低い
ナイロン耐久性、通気性が高い丈夫で長持ち、夏場でも快適伸縮性が低い場合がある
メッシュ通気性、軽量性に優れる蒸れにくく快適、長時間の着用に適している耐久性が低い場合がある

3.6 着用感

サポーターは長時間着用するものなので、着用感は非常に重要です。実際に着用してみて、締め付け感や違和感がないか確認しましょう。可能であれば、試着することをおすすめします。購入前に、装着した際の動きやすさも確認しましょう。

4. 症状別おすすめサポーター

膝の痛みは原因や症状によって様々です。ここでは、症状別に適したサポーターのタイプや特徴を解説し、代表的な商品をいくつかご紹介します。

4.1 変形性膝関節症におすすめのサポーター

変形性膝関節症は、関節軟骨のすり減りや変形が原因で起こる痛みです。関節の安定性を高め、痛みを軽減するサポーターが適しています。

4.1.1 主な特徴

  • 膝全体を包み込むタイプで、保温効果も期待できます。
  • 適度な締め付けで、膝のぐらつきを抑えます。
  • 歩行時の負担を軽減し、痛みを和らげます。

4.1.2 おすすめ商品例

商品名特徴
バンテリンサポーター ひざ用 しっかり加圧タイプU字型テーピング構造で、がっちり固定。左右兼用。
興和 バンテリンコーワサポーター ひざ専用 ゆったり大きめ大きめサイズで保温性が高い。

4.2 スポーツ時の膝の痛みにおすすめのサポーター

スポーツ時の膝の痛みは、激しい動きや繰り返しの動作による負担が原因となることが多いです。膝関節の動きをサポートし、衝撃を吸収するサポーターを選びましょう。

4.2.1 主な特徴

  • 伸縮性、通気性に優れた素材を使用しているものが多いです。
  • 激しい動きにも対応できるよう、ズレにくい構造になっています。
  • 特定の部位をサポートする機能を備えたサポーターもあります。

4.2.2 おすすめ商品例

商品名特徴
ZAMST(ザムスト) EK-3ヒザのお皿を持ち上げるようにサポートし、ジャンプやダッシュ時の負担を軽減。
ZAMST(ザムスト) EK-5ヒザ全体を圧迫・サポートし、横ブレを抑えることで安定感を向上。
マクダビッド(McDavid) ヒンジド ニーブレイス3ヒンジが内蔵されており、膝の過伸展を防ぎます。

4.3 日常生活での膝の痛みにおすすめのサポーター

日常生活での膝の痛みは、加齢や長時間の立ち仕事、家事などによる負担が原因となることがあります。保温性が高く、動きを妨げないサポーターがおすすめです。

4.3.1 主な特徴

  • 薄手で装着感が良く、日常生活でも使いやすいです。
  • 保温効果で血行を促進し、痛みを和らげます。
  • 比較的安価なものも多く、手軽に試すことができます。

4.3.2 おすすめ商品例

商品名特徴
ファイテンサポーター メタックス ひざ用メタックスを採用し、装着部位のこりをほぐす効果も期待できます。
DHC 膝用サポーター薄手で通気性が良く、日常生活での使用に最適。
中山式 ひざ用医学固定帯メッシュメッシュ素材で通気性が良く、ムレにくい。

症状に合ったサポーターを選ぶことで、膝の痛みを効果的に軽減することができます。それぞれのサポーターの特徴を理解し、ご自身の症状に最適なサポーターを選びましょう。痛みが強い場合や症状が改善しない場合は、専門家にご相談ください。

5. 膝サポーターおすすめ10選

様々なメーカーから販売されている膝サポーターの中から、タイプ別に厳選した10商品を紹介します。それぞれのサポーターの特徴を理解し、ご自身の症状や目的に合ったサポーターを選んでください。

5.1 バンテリンサポーター ひざ専用 しっかり加圧タイプ

5.1.1 特徴

日常生活での軽い痛みや違和感に。U字型テーピング構造が、膝のお皿を持ち上げるようにサポートし、負担を軽減します。激しい運動には向きませんが、家事や立ち仕事など、日常の動作を楽に行いたい方におすすめです。

5.2 ZAMST(ザムスト) EK-3

5.2.1 特徴

ヒンジ構造により、膝の動きをスムーズにサポート。左右のブレを抑え、激しい動きでも安定感を保ちます。バスケットボールやバレーボールなど、ジャンプや着地が多いスポーツにおすすめです。

5.3 ZAMST(ザムスト) EK-5

5.3.1 特徴

EK-3よりも固定力が強く、前面のクロス構造が膝蓋骨をしっかりサポート。不安定な膝関節を保護し、怪我の予防にも役立ちます。サッカーやラグビーなど、コンタクトスポーツをする方におすすめです。

5.4 マクダビッド(McDavid) ニーストラップ

5.4.1 特徴

膝蓋腱の痛みを軽減するストラップタイプのサポーター。ジャンプやランニング時の負担を軽減し、膝の痛みを和らげます。バドミントンやテニスなど、繰り返しのジャンプ動作を行うスポーツにおすすめです。

5.5 ファイテンサポーター メタックス

5.5.1 特徴

ファイテン独自のメタックス技術を採用。装着することで血行を促進し、筋肉や関節の緊張を和らげます。日常生活での使用はもちろん、スポーツ時にもおすすめです。

5.6 興和 バンテリンコーワサポーター ひざ専用 ふつうサイズ

5.6.1 特徴

日常生活での膝の痛みに。薄型設計で、衣服の下にも着用しやすく、動きを妨げません。家事や買い物など、日常の動作をサポートします。

5.7 DHC 膝用サポーター

5.7.1 特徴

保温性に優れた素材を使用。膝を温めることで血行を促進し、痛みを和らげます。冷えやすい方や、冬場のスポーツにおすすめです。

5.8 小林製薬 キトサンの力 ひざ用

5.8.1 特徴

キトサンを配合した繊維を使用。保温性と通気性を両立し、快適な装着感を実現しています。日常生活での使用におすすめです。

5.9 日進医療器 エルモ 医療サポーター 薄手ひざ用ボーン付

5.9.1 特徴

薄手ながらもボーン入りで、しっかりとしたサポート力。日常生活から軽いスポーツまで幅広く使えます。動きやすさと固定力のバランスが良いサポーターです。

5.10 中山式 ひざ用医学固定帯メッシュ

5.10.1 特徴

メッシュ素材で通気性に優れ、ムレにくいのが特徴。膝関節をしっかりと固定し、安定させます。スポーツや日常生活での膝の痛みに対応します。

上記以外にも様々な種類の膝サポーターがあります。ご自身の症状や目的に合わせて、最適なサポーターを選び、快適な生活を送ってください。

6. 膝サポーターを使用する際の注意点

膝サポーターは正しく使用することで、膝の痛みを軽減し、関節を保護する効果が期待できます。しかし、誤った使い方をすると、逆に症状を悪化させる可能性もあるため、注意が必要です。ここでは、膝サポーターを使用する際の注意点について詳しく解説します。

6.1 サイズが合っていないサポーターを使用しない

サイズが合っていないサポーターは、十分な効果が得られないばかりか、血行不良や皮膚の炎症を引き起こす可能性があります。購入前に必ずサイズを測り、適切なサイズを選びましょう。

6.2 締め付けすぎに注意する

サポーターは適度な締め付けで使用するようにしましょう。締め付けすぎると、血行が悪くなり、しびれや痛みを感じることがあります。特に就寝時は締め付けを緩めるか、外すようにしましょう。

6.3 長時間連続して使用しない

長時間連続してサポーターを使用すると、筋肉が弱化したり、皮膚がかぶれたりする可能性があります。適切な使用時間や頻度を守り、定期的にサポーターを外して膝を休ませることが大切です。

6.4 痛みが増強する場合は使用を中止する

サポーターを使用していて痛みが増強したり、違和感を感じたりする場合は、すぐに使用を中止し、状態を確認しましょう。必要に応じて、専門家に相談することをおすすめします。

6.5 清潔に保つ

サポーターは汗や汚れが付着しやすいため、清潔に保つことが大切です。使用後は、製品の洗濯表示に従って適切に洗濯し、しっかりと乾燥させましょう。清潔なサポーターを使用することで、皮膚トラブルの予防にも繋がります。

6.6 サポーターだけに頼りすぎない

サポーターはあくまで補助的な役割を果たすものです。根本的な痛みの改善には、適切な運動やストレッチ、生活習慣の改善なども重要です。サポーターだけに頼りすぎず、他のケアも併せて行うようにしましょう。

6.7 適切な保管方法

サポーターを長持ちさせるためには、適切な保管方法も大切です。直射日光や高温多湿の場所を避け、風通しの良い場所で保管しましょう。

6.8 素材に注意する

皮膚が敏感な方は、サポーターの素材にも注意が必要です。化学繊維でかぶれやすい方は、綿や絹などの天然素材のものを選ぶと良いでしょう。また、通気性の良い素材を選ぶことで、蒸れを防ぎ、快適に使用することができます。

6.9 使用目的を理解する

様々な種類のサポーターがありますが、それぞれ用途や機能が異なります。自分の症状や目的に合ったサポーターを選ぶことが大切です。購入前に、製品の特徴をよく確認するようにしましょう。

症状サポーターの種類注意点
軽度の痛み、不安定感オープンタイプ、スリーブタイプ締め付けすぎない、長時間使用を避ける
中程度の痛み、ぐらつきクローズドタイプ、ストラップタイプサイズに注意、定期的に外して膝を休ませる
スポーツ時テーピングタイプ、ストラップタイプ運動強度や種目に合ったものを選ぶ

上記を参考に、自分の症状や生活スタイルに合ったサポーターを選び、正しく使用することで、膝の痛みを効果的にサポートしましょう。少しでも不安な点があれば、専門家に相談することをおすすめします。

7. 膝の痛みを和らげるためのセルフケア

膝の痛みを和らげるためには、サポーターの使用だけでなく、セルフケアも重要です。適切なセルフケアを行うことで、痛みの軽減や再発予防に繋がります。ここでは、自宅でできる簡単なセルフケアの方法をご紹介します。

7.1 温熱療法と冷却療法

痛みの種類や状態によって、温熱療法と冷却療法を使い分けましょう。

7.1.1 温熱療法

慢性的な痛みや、冷えによる痛みに効果的です。血行を促進し、筋肉の緊張を和らげます。温かいタオルや湯たんぽなどを患部に当てて、15~20分程度温めましょう。入浴も効果的ですが、長湯は避けましょう。

7.1.2 冷却療法

急性期の痛みや、炎症を伴う痛みに効果的です。炎症を抑え、痛みを和らげます。氷水を入れた袋や保冷剤などをタオルで包み、患部に15~20分程度当てましょう。凍傷を防ぐため、直接肌に当てないように注意してください。

7.2 ストレッチ

膝周りの筋肉を柔軟にすることで、痛みの軽減や予防に繋がります。無理のない範囲で、ゆっくりと行いましょう。痛みを感じる場合は、すぐに中止してください。

ストレッチの種類方法効果
太ももの前側のストレッチ立位または座位で、片方の足を後ろに曲げ、手で足首を持ち、お尻の方に引き寄せます。大腿四頭筋の柔軟性を高めます。
太ももの裏側のストレッチ仰向けに寝て、片方の足を伸ばし、もう片方の足を曲げ、両手で太ももの裏側を持ち、胸の方に引き寄せます。ハムストリングスの柔軟性を高めます。
ふくらはぎのストレッチ壁に手をついて、片方の足を後ろに伸ばし、かかとを地面につけたまま、前の足の膝を曲げます。ふくらはぎの筋肉の柔軟性を高めます。

7.3 筋力トレーニング

膝周りの筋肉を鍛えることで、膝関節の安定性を高め、痛みの軽減や予防に繋がります。自分の体力に合ったトレーニングを行いましょう。痛みがある場合は、無理せず中止してください。

トレーニングの種類方法効果
スクワット足を肩幅に開き、ゆっくりと膝を曲げ、椅子に座るように腰を落とします。大腿四頭筋、ハムストリングス、臀筋を強化します。
レッグレイズ仰向けに寝て、片方の足を伸ばし、もう片方の足を曲げます。伸ばした足をゆっくりと持ち上げ、数秒間キープします。大腿四頭筋を強化します。
カーフレイズ立位で、つま先立ちになり、数秒間キープします。ふくらはぎの筋肉を強化します。

これらのセルフケアは、膝の痛みの症状を和らげる効果が期待できます。しかし、痛みが強い場合や長引く場合は、自己判断せず、専門家へ相談するようにしましょう。

8. 整形外科を受診すべき場合

膝のサポーターは、痛みを軽減したり、関節を保護したりするのに役立ちますが、すべての膝の痛みに効果があるわけではありません。場合によっては、サポーターの使用だけでは不十分で、専門家の診察が必要になります。適切な治療を受けずに放置すると、症状が悪化したり、慢性化したりする可能性があります。そのため、以下の症状がある場合は、速やかに整形外科を受診しましょう。

8.1 痛みが強い場合

安静にしていても強い痛みがある場合、または、日常生活に支障が出るほどの痛みがある場合は、すぐに整形外科を受診してください。特に、転倒や打撲など、明らかな原因によって強い痛みが出現した場合は、骨折や靭帯損傷などの可能性があるため、自己判断せずに医療機関を受診することが重要です。

8.2 痛みが長引く場合

2週間以上痛みが続く場合も、整形外科を受診しましょう。痛みが長引いているということは、自然治癒が難しく、何らかの原因によって炎症が続いている可能性があります。適切な診断と治療を受けることで、早期回復を目指せます。

8.3 腫れや熱感がある場合

膝の関節に腫れや熱感、赤みを伴う場合は、炎症が起きている可能性が高いです。炎症の原因を特定し、適切な治療を受けるために、整形外科を受診することが大切です。

8.4 膝の曲げ伸ばしが困難な場合

膝の曲げ伸ばしが困難な場合、関節内部に問題が生じている可能性があります。無理に動かそうとすると、症状を悪化させる可能性があるため、整形外科を受診し、適切なアドバイスを受けるようにしてください。

8.5 しびれや麻痺がある場合

膝の痛みとともに、足にしびれや麻痺などの症状がある場合は、神経が圧迫されている可能性があります。このような神経症状は、放置すると重篤な状態になることもあるため、速やかに整形外科を受診することが重要です。

8.6 歩行が困難な場合

痛みのため歩行が困難な場合は、整形外科を受診しましょう。歩行困難な状態が続くと、日常生活に大きな支障をきたすだけでなく、他の関節にも負担がかかり、新たな症状を引き起こす可能性があります。

8.7 症状が改善しない場合

サポーターを使用したり、セルフケアを行ったりしても、症状が改善しない場合は、整形外科を受診し、専門家のアドバイスを受けるようにしてください。自己判断で治療を続けると、症状を悪化させる可能性があります。

症状受診の目安
強い痛みすぐに受診
痛みが2週間以上続く速やかに受診
腫れ、熱感、赤み速やかに受診
膝の曲げ伸ばしが困難速やかに受診
しびれ、麻痺すぐに受診
歩行困難速やかに受診
症状が改善しない速やかに受診

上記以外にも、気になる症状がある場合は、自己判断せずに整形外科を受診し、医師に相談することをおすすめします。早期に適切な治療を受けることで、症状の悪化を防ぎ、健康な膝を取り戻すことができます。

9. まとめ

膝の痛みは、日常生活に大きな支障をきたす悩ましい症状です。その痛みを軽減し、動きをサポートするために、様々な種類の膝サポーターが販売されています。この記事では、膝の痛みの原因別に適切なサポーターの種類、選び方のポイント、そしておすすめの商品をご紹介しました。

サポーター選びで最も重要なのは、ご自身の痛みの原因や症状に合ったタイプを選ぶことです。固定力重視、通気性重視など、求める機能も考慮しながら、最適なサポーターを見つけてください。また、サポーターはあくまで補助的な役割を果たすものです。痛みが強い場合や長引く場合は、自己判断せずに整形外科を受診し、適切な治療を受けるようにしましょう。